ヒロミが弟子入り希望? “ハリー・ポッター”『スタジオツアー東京』の制作にも参加した“モルタル造形の神”の技術に感動
2025.6.5 10:30
ヒロミと小泉孝太郎の2人がMCを務める『オー!マイゴッド!私だけの神様、教えます』が5月31日に放送。ヒロミと孝太郎が“モルタルの神”から、岩の作り方を伝授された。
道行く人に、その人にとっての神様のような人を聞き、実際に会いに行くこの番組。東京・蒲田で声をかけた27歳の男性にとっての神は、モルタル造形でテーマパークの壁などを作る仕事をしている、モルタル造形師の茂上拓馬さん。
映画『ハリー・ポッター』シリーズの制作の舞台裏を体験できるエンタメ施設『スタジオツアー東京』にある、『禁じられた森』エリアの大木は、実際に映画作品を手がけた制作陣とともに、拓馬さんも制作に参加し、モルタル造形で作り上げたのだという。中でも拓馬さんが神と言われるのが、超リアルな岩や石の造形。その名も“拓馬エッジ”。

そもそもモルタルとは、セメントに砂と水を加えた建築材料のこと。鉄骨の補強に使ったり、階段の表面の補強に使ったりと実用的な使い方をするほか、モルタルを塗ってそれを削り、仕上げに塗装を施すことでまるで本物の石に見せるような技術をモルタル造形と呼ぶ。本物の石と比べて、モルタルは形、サイズ、デザインともに理想のものが作れることが最大のメリットで、テーマパークや映画のセットなどでよく用いられている。
拓馬さんが施工している現場を訪れると、31歳という若さに驚くヒロミ。今回の現場は新しくオープンするスープカレー屋さんで、看板の壁面に岩の加工をし、柱に大木の造形を5日間で行うという。

モルタル造形は、通常下地を作り、ある程度乾燥させてから最後に塗装という流れで行う。下地ができたところでレイアウトと、どういう石の形にするか下書きを行う。下書きを終えたら、さらにモルタルを塗っていくのだが、ここから拓馬エッジ作りが始まる。
多くの造形師は、全体的にモルタルを塗り、そこから石の形を削って造っていくが、拓馬さんは角のイメージを持ちつつ、モルタルを塗りつけながら作り込んでいく。ヒロミも「ここから3Dに移行していくっていうのがすごいんだよな〜」と感心。さらに石積みを作る時は、触りすぎるとモルタルが落ちてしまうため、少ない手数で作らなければいけないが、そこが難しい。しかし拓馬さんは1手や2手などの少ない手数で作っていくという。

そしていよいよモルタルを削っていくのだが、この削りこそ拓馬エッジの真骨頂。最初に書いた石のレイアウトを思い出しながら、目地(境目)を切っていく。奥行き感を出すのが大事なので、ただ真っ直ぐ切るのではなく、角度をつけて色々な影ができるようにしていく。照明や日の当たり方で影の出来方が違うため、それを考えながら作っていくという。

そして5日目、より陰影を際立たせるための塗装を行い、ついにお披露目。本物にしか見えない完成度の高さに「おぉ〜!すごい!」と依頼主も大感激だった。